お伊勢参りは桑名から
伊勢街道は、別に紹介する日永の追分で東海道から分かれてスタートするが、伊勢路の旅は、三重県桑名市から始まる。江戸時代、熱田神宮から桑名までの「七里の渡し」は東海道唯一の海路であり、伊勢参りの玄関口として多くの旅人が利用した。
慶長6(1601)年に、徳川家康により江戸と京都を結ぶ東海道が制定され、桑名宿と宮宿(名古屋市熱田区)の間は東海道唯一の海路として結ばれた。熱田・宮の渡しから桑名まで海上七里あったため「七里の渡し」と呼ばれる。
七里の渡し場跡に「伊勢国一の鳥居」と呼ばれる鳥居が建てられたのは、天明年間(1781~1789 年)と考えられている。当初は、東海道を跨ぐように、道路上に建っていたと伝わっている。桑名の商人の矢田甚右衛門と大塚与六郎が発起人となり、関東地方を廻って寄付を集めて建立された。
東国から来た旅人たちにとって、七里の渡しから桑名に着くと、この鳥居をくぐって伊勢国に入る、東の玄関口にあたったからだ。
伊勢国一の鳥居は、20年に一度の式年遷宮ごとに建て替えられる伊勢神宮宇治橋外側の大鳥居を貰い受けて建て替えられる。この宇治橋外側の大鳥居は外宮正殿の棟持柱として用いられていた御用材で由緒あるもの。これにより、鳥居そのものが長い歴史と伊勢神宮との深い繋がりを持っている。
因みに、宇治橋内側の鳥居は、内宮正殿の棟持柱として使用されていたのもので、関宿東追分の鳥居の建て替えに用いられる。
伊勢国 一の鳥居(〒511-0011 三重県桑名市船馬町34)


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